常念岳
七月も半ば。
連日の猛暑日ですが私ははじめての北アルプスに挑んでおりました。
上げ膳据え膳、猛者の完璧プランに守られて、これは敗退できない戦いだ。。
「オコジョとライチョウに会えるかもね~」
という甘い誘いにも誘われ(単純)
今回は竹橋から出発する夜行バスにて、一ノ沢まで。
緊張で一睡も出来ず。
登山口に5:00前到着。
登山者情報を記入してこちらのポストへ。
大好きなお稲荷さんを食べて出発!
因みに、前回の登山は栃木県の三毳山。229m。
今回挑んだ常念岳は、2857m。
うーん、10倍・・・
色んなプロセスを無視してイキナリ来てしまった感があり
とにかく私はビビっていた。
畏れ多くてどうしても全く登れる気がしなくて食欲も無く、緊張しておりました。
完璧な行動計画や準備をしていただき
重い荷物も結構持っていただき、私は最低限の装備で歩くのみだし
せめて自分の体ぐらいは自分で持っていくしかない…!!
がんばろー
借り画像ですが、今回のコースはこんな感じみたい。
沢沿いを登っていくルートみたいです。
大中小たくさんの丸太橋が。
こういう橋を渡るのもはじめてかも。
イチイチうろたえながら、ヨロヨロよろめきながら渡りました。
山道を歩きつつ、ずっと水の流れる音が聞こえて、いくらか涼しげ。
沢にちかづくと、実際とっても涼しい。
今回、もう化粧は捨てて日焼け止めのみで挑んだのですが
沢で顔を洗ったら昇天しそうな気持ちよさで、心を決めてしまえばスッピンいいもんだな~。
いいかんじの沢があると(無くても)すぐ休憩を要求する超初心者の私。
ほんっとに水きれい。2時間くらいここでマッタリしたりお弁当でも食べて読書したい。ずっと水見てたい・・・。
…というわけにもいきませんので、 先を急ぎます。
ゴロゴロの岩の足場を延々登るのですが、グラついてはビビり…
ところどころに雪も残ってました。
七月の連休ということで人も多め。
元気なお子さん(忍者のように身軽でカッコイイ)やオシャレなカップルも多い。
だいぶアウトドアブランドの判別もつくようになってきたかも。
それにしても
山に慣れてそうな人のプロポーションは素晴らしい。
男性も女性もピンと背筋が通り、素晴らしいカモシカのようなレッグラインで歩き方もきれい。
体幹が鍛えられてるってこういうことなのかい~
などと思いながら嘗め回すように観察(休憩中のみ)。
↑超人カップルっぽい。カッコイイ~
いろんなレイヤードの可能性は見ていてワクワクする。
自分に山オシャレはまだ早いと思っておりますけれども。
もう少し達者になったらあのブランド着てみたいとか妄想ばかりしておりました。
そうこうしてるうちに、最も恐れてたポイント『胸突八丁』に到着・・・
胸についちゃうくらい傾斜が急なんだからね!
ってゾーンらしい。こわーー!
写真じゃ分かりませんが、急すぎる階段(ときどき下が見える)にお尻がヒエーってなります。
で、最終水場で休憩。
こちらで水を汲んでみます。運動してると水が美味しい。本当に生き返る。
↑ここからラストスパート、本当の胸突八丁だったような気がする。
たしかにしんどいし、10歩歩いたら休みたい感じだったのですが、前回の尾瀬の最後の登りや初めての三毳山の最初階段のほうが遥かに死にそうだった印象。
それでもやはりヒーヒー泣きつつ少しずつ進んで、似た様なペースで頑張ってた見知らぬお兄さん達と励ましあいながら(見知らぬ人が優しい山の不思議)。
わああーーーーーん!ついたーーー!!
着きました常念乗越~♪
皆が「槍様 槍様」と言っていて、あの尖がってるのが槍ヶ岳(槍様)かー!
想像していたより山が大きい。
目標達成!自分頑張った!!
リア充みたいな写真を撮ってアイス満喫してSNSでも投稿して絶景自慢して・・・
「それでは 山頂にむかいます。」
「え・・・」
山頂へは400メートルほどゴツゴツの岩の道をひた上る。
ここまできて更に高尾山に登るっていうか…
オコジョとライチョウには会えなかった 泣
この岩が精神的にキツイ…
結構グラグラしていて、疲れてて足がもつれて踏み外したりするのがちょっとした恐怖で、帰りのイメージが絶望的。
胸突八丁の10倍しんどく感じました…
岩嫌いになりました。
が
それにしても素晴らしすぎる眺望。
岩の質感も模様も、とっても独特で美しくなってきて山は雄大だし
もう少し体力があったら、この景色もっと堪能できたかと思うと悔しい。
それでも歩けば頂上にたどり着くわけで・・・。
辛かったけど最高でした^^ また来たいな
山小屋までの下山は案の定グラつく岩場、もつれる足…
とにかく もつれながら尻餅ついたり滑ったりしたけど夕食に間に合いました…。
夕食後ガスガスだった常念岳がきれいに晴れておりました。
うーーーん全く以って再び登れる気がしない(ガスっててよかった)。
疲れすぎて夕日と星空は見れず。
朝焼けは見れました。
下山前にコーヒーを淹れてもらい、
ケーキも食べて喫茶タイムでご機嫌になり下山!
最後は温泉→天ぷらそば(思わず目を閉じる美味しさ)で
すっかり山の飴鞭をかみ締めたところで
登山なんかしたら絶対死ぬ→から
登山しんどいけどご褒美嬉しい
(訳:山に行くとしんどいけど、キレイな景色が見れてご飯が美味しくて汗を大量にかくので肌ツルツルで美容に良いし温泉キモチイイ(ご褒美効果)
でも岩とブヨ怖い)
という心情変化と刷り込みが出来たようです。
今回、余裕がなさ過ぎて写真が撮れませんでしたが、花も見事に咲き乱れておりました。ほんとうに見所いっぱいのすごい山だ! 一回じゃわからん!