座頭市 キタノブルーのトラウマ
こんばんは。超久しぶりのブログ作業、しかも好きなことを何となく書く方のブログ更新です。
相変わらず名作をオンタイムで鑑賞してない私。
今回は『座頭市』です2003年の北野武氏のほうです。
座頭市の何かが日本人の血をザワつかせるのかどうなのか、リメイクされまくっています。源流はどこかな、と思って色々調べましたが疲れちゃった…。
子母澤寛が1948年に雑誌「小説と読物」へ連載した掌編連作『ふところ手帖』の1篇『座頭市物語』が原作である。(wiki引用)
沢山の日本人に座頭市観を植えつけたに違いない勝新太郎の座頭市。
勝新さまの顔圧はとてつもない。目力もテレビで見てるだけで動けなくなりそうな忘れ難い圧倒的存在感でビックリする。
いわゆる魅力のある男性の定義が、確実に現在と違いますよね。
塩系とか草系とかネットのない時代の伝説の男前…
はっ!
勝新に想いを馳せてたら いきなり本題を忘れた!
たけしさんの座頭市です。
2003年、14年前。たけしさん56歳。
かなりシュッとしていてカッコイイ! 50代ジャストくらいにお見受けするすごく絶妙なカッコよさだった。『BROTHER』の頃のたけしさんが好き。座頭市は『BROTHER』の2年後。なるほど。
諸説ありそうな金髪碧眼ですが
彩度の低い画にパッと映えて象徴的。
北野映画は、熱狂的に観ている方ではない(というかむしろ初心者)ですが、すごい緻密に計算されつくした映画制作システムに、たけしエッセンスを効かせてる感じがするー
芸術性の高い静寂と
すごーくバイオレンスな要素と、
時に滑稽でたまにやや乾いた笑いの要素を
完璧なタイミングで差し込む天才の人が複数いる気がしてならない。
そしていわゆる有名なあの【キタノブルー】と言われる
彩度を落とした青みがかった画面。
この青とにかくアウトレイジのあのシーン
思い出すんですけど~泣
水野~~!
とんでもないトラウマを植えつけられたR15のバイオレンス映画のバイオレンスシーン。
4割くらい直視できず目瞑ってたにも関わらず、後々まで気になり引きずり、回想してしまい、何故か凄く惹かれてる自分に気づいてしまう困った北野映画(北野映画ってそういうものなのかも…)。
多分もう一回観ても目瞑る。
余談ですが、むかーーーしご縁あって読んだ事がある座頭市的な
石ノ森章太郎の『佐武と市捕物控』
この【市】っていう人物像の、なんらかに
日本人の琴線に触れ響くポイントがあるんでしょうねー
座頭市にも佐武と市にも
ハンデを持つ孤独な凄腕が悪を討つ というキーワードがありますが。
これってマーベルっぽいな。
日本に於いては1940~60年代のヒーロー像なのかしら。
80年代前後には
挫折→凄い師と出会う→修行→トーナメント→覚醒→新たな凄い敵→最終形態覚醒
という少年漫画のスタンダードが定着する前は、上記のような
市っぽいダークヒーロー像が定番であったのかもしれないですね~。
蛇足ついでに、新創刊の文庫本の『佐武と市捕物控』表紙が長野剛様で最高。
ほんっとウットリするような素晴らしいお仕事だ~涙。