映画『グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状』トークイベント潜入
公開中の『グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状』。
装苑ブログでのレビューもありながら、私が最も楽しみにしていた三菱一号館美術館長高橋明也さんと、美術ジャーナリスト藤原えりみさんのトークイベントに潜入してまいりました。
上映終了後、そのままトークイベントへという流れで 改めてスクリーン前に
三菱一号館美術館長高橋明也氏と、美術ジャーナリスト藤原えりみ氏。
最前列かぶりつきで拝聴です。
三菱一号館美術館長の高橋明也氏は、今年春のオートクチュール展の内覧会記者会見でお話を伺ったり。
もちろんトークイベントっていったらなるべく前列へ。
展示内容もさることながら、ファッションはアートなのか問題からはじまり、美術館で展示することの意味や三菱一号館美術館の建造物の独特な構造を生かした展示について
パリでの展示との違い、狙いや想いなどなど、美術館の現場という目線から徹底的にオートクチュール、ひいてはファッションをリサーチし尽して出した展示とメッセージという感じがして個人的に大変興味深かった!
このときの ブログはシェア数が飛び抜けて凄かったことも思い出深い。
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藤原えりみさんは、私事ながらお会いしてみたい女性が二人いて
大内順子さんと藤原えりみさんだったのですが、ジャンルは違えどファッション・美術への愛溢れる語り口がだいすき。
そんな藤原さんと高橋館長が 実に楽しそうに映画の感想からウィーン美術・美術館事情や映画談義などテンポよく語っておられました。
ウィーン美術界だけは、かなり独特らしい、とか。
(確かに映画全体的に誇り高い印象がある。意識レベルのお国柄古今東西もとっても興味深い)
西洋美術における、肖像画のあり方についても日本のソレとはもう根本的に違うというお話とか。
権力や財力、信仰の象徴として発達しつづけ
一般市民も小さい頃から肖像画を観続け、普通に芸術と寄り添うヨーロッパの文化
日本の大前提はやんごとなき人の姿を見てはいけない文化。
も… もしかして日本の色んな事がこの件で説明できちゃうんじゃないか。
全く以って まだまだ知らない事だらけでワクワクするなあ~。
美術って なんだろ!(←そこから!?)
トークイベントは、終始和やかな雰囲気。
他にもお二人でないと見落としてしまいそうな箇所への
細か過ぎる映画へのマニアックなツッコミが何とも素敵でございました。
週末からウィーンへ行くのですが、ほんっとうにお話を聞いてから行けて良かった。
美術史美術館で色々確かめてこようと思います。